ノンケの落とし方

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若い頃、恥ずかしながらミュージシャンを目指していて、男三人でシェアハウスして生活費を切り詰めていたんだよ。
他の二人は漫才師志望と作家志望だった。俺たちは高校の時の同級生で、同窓会で再会した時にお互いが歩んでいる道を知ったんだよ。当時の俺は音楽では全然食えて行けなくて毎月の家賃支払いにも困るほどだった。聞けば二人も同じような感じでね、シェアハウスしようと意気投合したんだ。
ま、苦しい生活は変わらなかったけど楽しかったよ。漫才、作家、ミュージシャンと畑は違うものの、表現芸術という点では一致しているから、刺激はたくさんもらったな。
そんな時に作家志望がゲイ雑誌の仕事を取ってきたんだ。言っておくけど俺らにはそんな嗜好はないよ。作家志望もフィクションと割り切って寄稿していたんだけど、ノンケの落とし方ってところで躓いたようで「あーゲイの気持ちなんてわかんねーよ」と投げやりになっていたりもした。男をゲイ、女をノンケと置き換えて書いたらいいんじゃないの?くらいしかアドバイスはできなかったな。俺も路上ライブでゲイっぽい男に付きまとわれた経験もあるんだけどさ、ゲイの気持ちなんかわかんないからキモさしか感じなかったね。
ノンケの落とし方と女の落とし方が一致するかと言えばたぶんそうじゃない。思い悩んだ作家志望がリアルを追求するあまり煮詰まっちゃってさ、ゲイの気持ちを知るために生活も兼ねて売り専を始めたんだよ。
別にだれが何やろうが自分に関わってこなければそれでいいし、作家志望が売り専しつつも俺たちへの態度は変わらなかったから別にいいんだけどさ、次第に作家志望がゲイに傾倒していったんだよね。ミイラ取りがミイラになるっていうか、ノンケの落とし方を学ぼうとして自分がゲイに落とされた感じだった。
その辺から俺たちの関係にも隙間風が吹き始めて、俺はミュージシャンを諦めて真っ当な仕事に就いたんだよね。それを機にシェアハウスも出た。作家志望もゲイ雑誌以降はろくに仕事もなかったようで、今ではすっかりゲイに転向してゲイバーで働いているとの噂だ。
結局、一番の勝ち組は漫才師志望のやつだよ。そんな俺らの顛末をネタにして「ゲイとノンケ」漫才にしたら結構ウケたそうで、今でも漫才師を続けている。「彼らはゲイの気持ちを理解してくれている」とそっち界隈で評判なんだとか。なんだいそりゃ?
売り専
ノンケ喰い
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