お金欲しい掲示板

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瀬川さんは人妻であるが痴女である。いや、別に痴女が人妻をやっても人妻が痴女であっても、全然かまわないと思うのだが、僕の前で全裸で四つん這いになって「わんわん」と犬みたいに鳴きながら、大きいお尻をフリフリしている瀬川さんが、家では貞淑な人妻であることを想像すると、ちょっと興奮はする。少なくとも、旦那さんの前でわんわんポーズはしてるまい。
「痴女の自覚はあったのだけど、さすがにカミングアウトできる世界じゃないのよね」
と、素に戻った瀬川さんがモアメンソールを喫いながら遠い目をした。確かにそうだ。黙ってこうやっていれば、〇パン三世の〇不二子のような瀬川さんが、ひとたびベールを脱げば「わんわん。舐めて舐めてー。アナル最高だわーん！」とやっているのだ。
聞けば、旦那さんは某上場企業の管理職であり、更にはハリウッド男優のようなイケメンだそうだ。加えて東京某区に高級マンションも持っている富裕層である。
旦那さんとは見合い結婚で、これは最大の玉の輿だ！と、通勤電車の中で「うおー！ここでパンツ脱いでクリ剥きてえ！」と悶々としていた瀬川さんだが、痴女であることを隠して、結婚までこぎつけたそうだ。
ただし、今は幸せではあるのだが、こうして痴女の血が時折騒いでしまうらしい。そうなったらお金欲しい掲示板に降臨して、旦那には内緒でその血を満足させているのだそうだ。
僕もまさかお金欲しい掲示板で彼女とコンタクトを取った時は、ここまで痴女だとは思わなかった。結果的には、僕もヘンタイなのでベストフィッティングだったのではあるが。
ただ、どうにも解せないのが、なぜ痴女の瀬川さんがお金欲しい掲示板にいたのかである。富裕層だからお金に困っているわけではない。そして、痴女には痴女にふさわしい掲示板はあるはずだ。
「ああ、お金欲しい掲示板に集っている女性が、実はヘンタイだった！と言うのは、男性にとって結構萌えるシチューエションじゃないかなーと思って」
確かにそうだ。ウソくさい痴女掲示板よりも、こうした出会いの方がもっと興奮する。僕が改めてお礼を言うと、瀬川さんが「いやいや、お礼を言うのはこっちの方よ」と謙遜した。
「何で生きているかわからないキモオタクソデブにアナル舐められているんだと思うと、それだけでイっちゃいそうになるわ。本当にありがとね」
僕は喜んでいいのかどうかわからなかった。
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